植物と園芸

芝生の追いまきはいつ?地域と草種で考える適期

寒地型・暖地型芝草の追いまき時期を解説。米国の北部・移行帯・南部の目安、土づくり、水やり、エアレーション、よくある失敗を紹介します。

芝生の追いまきに適した時期は、草の種類によって変わります。寒地型の芝生は、通常、夏の終わりから秋の初めに追いまきします。暖地型の芝生は、暖かく生育が活発な時期に補修や播種を行います。冬の緑を保つためにライグラスをまく方法は別の選択肢で、主に米国南部の一部の芝生で、一時的な冬の緑化に使われます。

トールフェスク、ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、ファインフェスクを育てている多くの家庭では、秋が最適です。土はまだ暖かく、気温は穏やかになり、雨の条件もよくなることが多いうえ、夏型一年生雑草との競争が減るためです。春の追いまきも小さな補修には使えますが、苗が夏の暑さに直面するまでの時間は短くなります。

土の締まりを改善してから追いまきするなら、芝の種類別・エアレーションに適した時期をご覧ください。枯れた場所を埋めるには、芝生のはげた部分を早く補修する方法が参考になります。コガネムシ類の幼虫や芝を吸汁するカメムシ類が原因なら、種をまく前に原因を確認しましょう。

最終更新日:2026年6月5日。

まず押さえたいポイント

寒地型の芝は、夏の終わりから秋の初めに追いまきします。米国北部では8月から9月初め、移行帯の多くの地域では8月下旬から9月が一般的です。移行帯の南寄りで暖かい地域では、霜の時期によって、寒地型のフェスクを9月から10月初めにまける場合があります。バミューダグラスなどの暖地型芝草は、土が暖かく、生育が活発な晩春から初夏にまきます。種が土に触れ、安定した湿り気を保てる状態を整えてから追いまきしましょう。

芝の種類別の適期

芝の種類 追いまき・導入に適した時期 補足
トールフェスク 夏の終わり〜秋の初め 移行帯での秋の更新に向く
ケンタッキーブルーグラス 夏の終わり〜秋の初め 発芽が遅いので、適期の前半にまく
ペレニアルライグラス 夏の終わり〜秋の初め 発芽は早いが、長期的な目的に合うか確認する
ファインフェスク類 秋の初め 日陰や、施肥などの投入を抑えたい芝生に向く
種から育てるバミューダグラス 晩春〜初夏 暖かい土と日光が必要
ゾイシア類 晩春〜初夏。小さな芝片の植え付けや張り芝が多い 種まきできる品種もあるが、定着は遅い
セントオーガスチングラス 暖かい生育期。通常は張り芝か小さな芝片を使う 一般的には種から育てない
暖地型芝生の上にまく冬季用ライグラス 暖地型芝草の生育が鈍ったあとの秋 一時的な緑化。管理を誤ると下地の芝に負担がかかる

寒地型の芝生

寒地型の芝草は春と秋に最もよく育ちます。秋にまくと、冬までに苗を定着させ、翌春にもさらに充実させてから、夏のストレスを迎えられます。

秋が適している理由は次のとおりです。

  • 暖かい土が発芽を助ける。
  • 涼しい空気が暑さのストレスを減らす。
  • 春より雑草との競争が少ない。
  • 雨の条件がよくなる場合がある。
  • 夏より病気の圧力が低いことが多い。
  • 翌夏までに、涼しい生育期を2回使える。

春の追いまきは小さな裸地の補修には役立ちますが、全面の追いまきでは通常、秋に次ぐ選択肢です。

暖地型の芝生

暖地型の芝草は暖かい時期によく育ちます。種まき、張り芝、ほふく茎の断片の植え付け、小さな芝片の植え付けは、芝が活発に育ち、地温も定着に適している時に行います。

次の2つは区別してください。

  1. 恒久的に育てる暖地型芝生の補修。 通常は暖かい活発な生育期に行います。
  2. 冬も緑にするためのライグラスの追いまき。 一時的なもので、春には暖地型芝草と競合する場合があります。

冬の追いまきは見栄えがよい一方、家庭の芝生にいつも最適とは限りません。芝刈り、施肥、春に下地の芝へ戻すための管理が増えます。下地の芝が春に緑になる時期を遅らせることもあります。

地域別の時期の目安

可能なら、地元の普及指導機関の推奨時期を使ってください。以下は米国内の地域別の目安です。

地域 寒地型芝草の追いまき 暖地型芝草の播種・補修
米国北部 8月中旬〜9月中旬 使用する場合は晩春〜初夏
中西部・北東部 8月下旬〜9月 暖地型の草種は晩春〜初夏
移行帯 フェスクは場所により8月下旬〜10月初め バミューダグラスやゾイシア類の導入は5〜7月
南部の北寄りの地域 トールフェスクは9月〜10月初め 晩春〜夏
ディープサウス フェスクの秋まきは適地のみ。冬用ライグラスは一時的な利用 晩春〜夏

理想的な時期とは、天候が不向きになる前に定着する時間を確保できる時期です。早すぎれば暑さで苗が傷み、遅すぎれば冬までに根が十分に育たないおそれがあります。

地温と天候

カレンダーの日付は参考になりますが、それ以上に土と天候が大切です。

よい条件:

  • 穏やかな気温。
  • 発芽に適した暖かい土。
  • 安定して確保できる水分。
  • 少ない暑さのストレス。
  • 霜や休眠までに十分な生育時間がある。

悪い条件:

  • 寒地型の苗にとっての真夏の暑さ。
  • 散水できない状態での乾燥した強風。
  • 冷たい土。
  • 水で飽和したぬかるみ。
  • すぐに大雨が予想される時。

種をまく前の準備

種が葉、サッチ、締まった土の上に載ったままだと、追いまきは失敗しやすくなります。

準備の手順:

  1. 普段より低く刈りますが、軸刈りにはしません。
  2. 浮いたごみや残がいをかき集めるか取り除きます。
  3. 締まった土にはコアエアレーションを行います。
  4. サッチが多すぎる場合にだけ除去します。
  5. 使えるなら、溝切り播種機で種と土の接触をよくします。
  6. 追いまき用に指定された播種量を守ります。
  7. 可能な場所では、種を土に押し付けます。
  8. 発芽までは、少量ずつ頻繁に水を与えます。

土の締まりには、芝の種類別・エアレーションに適した時期も合わせて活用してください。サッチが厚い場合はサッチ除去とエアレーションの違いをご覧ください。

肥料と除草剤を使う時期

許可され、使用が勧められる条件なら、播種用のスターター肥料が役立つ場合があります。特に新しく芝生をつくる時に有用です。ただし、リンの使用規則は米国の州によって異なり、土壌検査も重要です。

除草剤には注意しましょう。

  • メヒシバ類を防ぐ発芽前除草剤は、芝の種の発芽も妨げることがあります。
  • 広葉雑草用の除草剤では、播種まで一定期間待つ必要がある場合があります。
  • 肥料と除草剤の配合製品は、追いまきと相性が悪いことがよくあります。

播種と除草を組み合わせる前に、必ずラベルを読んでください。

追いまき後の水やり

種は、発芽の過程を通して湿った状態を保つ必要があります。

初期:

  • 少量ずつ、頻繁に水を与える。
  • 種床の湿り気を保つ。
  • 水たまりや、種・土の流出を防ぐ。

発芽後:

  • 水やりの頻度を徐々に減らす。
  • 1回でより深くまで水をしみ込ませる。
  • 根が下へ伸びるよう促す。

発芽したばかりの種を乾かさないでください。

追いまきでよくある失敗

  • 夏の暑さの中で寒地型芝草をまく。
  • 土を露出させずに追いまきする。
  • 播種前に発芽前除草剤を使う。
  • 適さない草種を選ぶ。
  • 種をまきすぎる。
  • 吸水して膨らんだ種を乾かしてしまう。
  • 苗を早すぎる時期に刈る。
  • コガネムシ類の幼虫、芝を吸汁するカメムシ類、病気を見過ごす。

よくある質問

追いまきには春と秋のどちらがよいですか?

寒地型の芝生は通常、秋が適しています。春も補修には使えますが、苗が夏のストレスに直面するまでの時間が短くなります。

エアレーション後に追いまきできますか?

はい。種が土に触れやすくなるため、寒地型の芝生を追いまきするよい機会の一つです。

どこからが「遅すぎる」のでしょうか?

冬や暑さのストレスが来る前に、発芽して定着するだけの時間が残っていなければ遅すぎます。地域の霜の時期と草種が判断の鍵です。

毎年追いまきしたほうがよいですか?

薄くなった寒地型の芝生では、毎年秋の追いまきが役立つ場合があります。密で健康な芝生なら、毎年は必要ないこともあります。

関連記事

参考資料

すべての記事を見る →